こんにちは。この記事では、僕が「断捨離」を通じて、お金・時間・思考・人生の流れをどう変えていったのか、そのリアルな体験談をお届けします。
最初にお伝えしておきますが、僕は整理整頓が得意なタイプではありませんし、いわゆる“ミニマリスト”でもありません。
どちらかというと、何をやっても続かない性格で、部屋はいつも散らかり気味。気づけば同じような服ばかり増え、「片付けなきゃな…」と自分に言い訳しながら先送りする日々を過ごしていました。
でも、資産形成を真剣に考え始めたとき、ふと気づいたんです。
最初に取り組むべきことは「投資」でも「副業」でもなく、「自分の持ち物と向き合うこと」だった。
「お金を増やしたいのに、増えない」——原因は“目に見えない支出”が一因だった
40代に入り、将来に対する不安がじわじわと現実味を帯びてきました。
- 老後資金2,000万円問題
- 教育費のピークが見えてきた
- 両親の介護の可能性
- 住宅ローンの返済
「このまま何もしなければ、いずれ詰むかもしれない」
そんな焦りが出てきた頃、NISAやiDeCoについて調べたり、副業の情報をSNSで探したりしていました。でも、どれもなかなか前に進まない。理由は明白でした。
時間もお金も足りなかった。というか、それ以上に「余白」がなかったんです。
しかも当時、僕は負債も抱えていて、心にずっと重たい石が乗っているような感覚でした。
ふと見たクローゼットが、人生を変える“入り口”だった

きっかけは、「エッセンシャル思考」という本を読んだあとでした。
限られた時間とエネルギーを“本当に大切なもの”に集中するという考え方に強く共感し、「まずは家の中を見直そう」と思い立ったんです。
その最初の一歩が、クローゼットの扉を開けることでした。
そして、そこで僕は“自分の無意識な消費”と、真正面から向き合うことになります。
中を覗いた瞬間、愕然としました。
同じようなシャツが何枚も、同じ本が2冊、奥から出てきたまったく覚えていない服。
「無駄にお金を使っている……」
「自分が何を持っているのかすら、把握できていない……」
そう思った瞬間、なんだか恥ずかしくて、情けなくて、でもどこかで「やっぱりな」とも感じました。
以前から“断捨離しよう”と思ってはいたけれど、このとき心の底から、「これは今すぐやらなきゃ」と腹が決まったんです。
たぶん、この記事を読んでいるあなたの家にも、着ていない服や、同じようなモノが何個もあるんじゃないでしょうか。でも、それは“だらしない”からではありません。
現代に生きていれば、自然とモノは増えるし、買い物も流されるし、情報にも飲み込まれる。
それはごく普通のことなんです。だからこそ、一度でいいから断捨離をやってみてほしいと思います。
僕も正直、ものを整理するだけで人生の流れが変わるなんて、始める前は思ってもいませんでした。
でも、クローゼットの扉を開けたあの日から、僕の生活は確実に変わっていったと実感しています。もちろんそれだけが全てではないですが、確実にきっかけの一つでした。
すべてのモノを「今の自分」で選び直す

まずやったのは、「全部出す」こと。
クローゼットの中身をベッドの上に、引き出しの中を床の上に、洗面所・冷蔵庫・玄関……
週末ごとにひとつのエリアを徹底的に「可視化」しました。
最初は想像以上にしんどかったです。
モノと一緒に、自分の過去の買い物の失敗や、見栄、言い訳とも向き合わされるからです。
でも、それがとても大事な時間でした。
「自分が、何をどれだけ抱え込んでいたか」を、目で見て受け止めるプロセス。
そこに、“人生を立て直す第一歩”がありました。
「高かったから」「思い出があるから」の呪縛を解く

手放せない理由は、大きく分けて2つあります。
1つは、「高かったから捨てるのはもったいない」
もう1つは、「思い出があるから、処分できない」
でも僕はこう考えるようにしました。
「高かったから」の思い込みに対して
→ 今使っていないなら、それは“高い勉強代”だったと割り切る。
→ フリマアプリなどで売却して、現金化して次に活かす。
「思い出があるから」に対して
→ 写真に撮って、気持ちを残す方法を選ぶ。
→ 思い出は“心に残す”だけで充分。モノとして持ち続ける必要はない。
この考え方が定着した頃、僕は所有していた車の1台と高級時計も手放す決断ができました。
- 車の売却で数百万円
- 維持費(駐車場、保険、税金、整備など)で年間約100万円の支出が消滅
- 時計は下取りに出して、資産運用の足しに
ここで初めて、僕は断捨離が「お金を生み出す手段」になると実感したんです。
断捨離を進めると、「お金の使い方」まで変わっていった
モノを減らすと、驚くほど買い物の仕方が変わります。
- 安いから買う → 本当に必要か?で判断
- いつか使うかも → 今使わないなら買わない
- とっておく → 必要なときに借りる/買う
特に衝動買いがほぼゼロになったのは大きな変化でした。
Amazonの「カートに入れたまま放置」された商品がごっそり減り、楽天のポイント還元セールにも左右されなくなりました。
結果、月に2〜3万円レベルの浪費が自然と減っていったんです。
「捨てる=減る」ではなく、「選ぶ=自分を整える」だった
断捨離が進んでくると、ふと気づくことがあります。
「これは、単にモノを減らしてるんじゃない」と。
実際に減っていたのは、
- 毎朝の服選びにかかる無駄な時間
- 情報や流行に流されて感じる劣等感
- 買ったことで安心していた“形だけの満足感”
つまり、断捨離は“思考のダイエット”だったんです。
選び抜かれたモノだけに囲まれる生活は、本当に気持ちがいい。
部屋だけでなく、自分自身の価値観が研ぎ澄まされていくような感覚すらありました。
「やらなきゃ」が消えて、「今やりたいこと」に集中できるようになった

モノを減らすと、時間が増えます。
これは、想像以上の変化でした。
たとえばそれまでは、
- 朝:着る服に悩んで10分
- 平日夜:片付けに15分
- 休日:使ってないモノの手入れに20分
それがほぼゼロになり、1日30〜60分の自由時間が手に入るように。
この時間で僕は、
- 資産形成のための勉強
- 本を読む時間の確保
といった「未来のための時間」に投資できるようになったんです。
「ゆるく続ける」ためのマイルール
断捨離は、一度やったら終わりではなく、“続けるもの”です。
だから僕は、次のようなマイルールをつくりました。
- 毎週末、15分だけ“1カ所”を見直す
- 新しく何かを買ったら、1つ手放す(1 in 1 out)
- 3ヶ月以上使っていないモノは「保留ボックス」へ移す
この“習慣化”こそが、心地よい暮らしを持続させる鍵なんです。
1年後、家も心も財布も軽くなっていた
断捨離を始めて1年。振り返ると、驚くほど多くの変化がありました。
項目 | Before | After |
---|---|---|
所持品数 | 圧倒的に多い | 約半分以下 |
衝動買い | 毎月のように発生 | ほぼゼロ |
月の支出 | 生活費でカツカツ | 月2〜5万円の余裕が出現 |
家の空間 | モノが溢れていた | 広く、掃除がしやすくなった |
思考 | 常に焦り・不安 | 思考に余裕が生まれた |
副業・投資 | 情報収集だけ | 実行&継続中 |
断捨離とは「自分を取り戻すための時間」
今でははっきりと言えます。断捨離とは、単にモノを捨てる行為ではありません。
「これからの人生にとって必要なものだけを残す」選択行動そのものです。
僕は断捨離によって…
- お金をコントロールできるようになり
- 時間に余裕が生まれ
- 心が軽くなって、行動が変わりました
断捨離とは、“自分を取り戻すための時間”でもあったんです。
これから断捨離を始めたいあなたへ
こんなことを感じていませんか?
- 「何かを変えたいのに、何も変えられない」
- 「時間がない、でも忙しい理由がわからない」
- 「気づけば毎月、思った以上にお金が出ている」
それならまずは、クローゼットでも机の引き出しでも構いません。
小さな場所から、自分の持ち物と対話してみてください。
きっと、あなたの未来に必要なものと、そうでないものが見えてきます。
断捨離に関する書籍もたくさんあります。
まずは1冊読んでみるだけでも、意識が変わるきっかけになります。
僕のおすすめは、以下のような本です:
- 『エッセンシャル思考』グレッグ・マキューン
- 『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』佐々木典士
- 『人生がときめく片づけの魔法』近藤麻理恵
自分の未来を編集するヒントは、意外と足元にあるかもしれません。