40代が資産運用で失敗する3つのNG行動とは?
40代って、資産運用を本気で考え始める人が一気に増える年代ですよね。
僕の周りでも「老後2,000万円問題」が話題になった頃から、急にNISAやiDeCoの話をする人が増えました。
でも、その一方で「せっかく始めたのに思ったように増えない」「むしろ損してやめちゃった」なんて声もたまに聞きます。
正直、投資のスタートでつまずくと、そこから「やっぱり投資は怖い」と思ってしまい、もう一度やり直す気力を失いがちなんですよね。
40代は、20代30代と違って「時間」という最大の武器が少しずつ目減りしていく年代。
だからこそ、やってはいけない行動を避けるだけで、将来の安心感が大きく変わります。
ここからは、僕自身も身に覚えがある 40代がやりがちな3つのNG行動 を紹介します。
「これ、自分のことかも?」とドキッとしたら、今すぐ修正していきましょう。
1. 余裕資金を超えた無謀な投資【最も危険なNG行動】

生活防衛資金を確保せずに投資を始める失敗
これは僕の知人の実体験なんですが、老後が心配で貯金をほとんど投資に回してしまったんです。
ところが急に転職することになって収入が減り、生活費が足りなくなって投資信託を解約…。
結局、元本割れして損失を抱えてしまいました。
こういう話、決して珍しくありません。
「せっかく投資しても、いざという時に現金がないと続けられない」──これが現実です。
だからまずは、生活費6か月〜1年分の生活防衛資金を現金でキープするのが大前提。
これは「攻める前に守りを固める」ってことなんです。
積立額の設定ミス
もうひとつ、意外と多いのが積立額の設定ミス。
「老後のために毎月5万円はやらないと!」と意気込んで始めたものの、家計がカツカツになって結局やめてしまうパターンです。
僕自身も最初は「がんばって多めに積み立てたほうが得するんじゃないか」と思って、月3万円から始めました。
でも実際は子どもの教育費や車検などの出費が重なって、途中で減額せざるを得ませんでした。
大事なのは「最初から頑張りすぎないこと」。
“無理なく続けられる金額”から始めて、余裕が出たら増額する方が、結果的に長く続けられるんです。
2. 短期売買・ギャンブル的投資への手出し

40代で高リスク投資は致命的
「短期間で大きく増やしたい!」
これは誰もが一度は思うことだと思います。僕も投資を始めたばかりの頃、株価が少し上がると「今売って、下がったら買い戻してこれを繰り返せば一気に資産が増えるんじゃ?」と夢を見てしまいました。
でも実際には、短期売買で勝ち続けられる人なんてごく一握り。ほとんどの人はタイミングを誤って損を抱えます。
特に40代からの投資では、失敗したときにリカバリーできる時間が限られているのが怖いところ。
20代30代なら「まあ勉強代だったな」で済むかもしれませんが、40代で大きな損を出すと老後資金に直結してしまいます。
資産運用は「早く増やす」より「確実に増やす」が大事です。ギャンブル的な投資は避けるべき行動の代表例ですね。
狼狽売りの危険性
もう一つの落とし穴が「狼狽売り(ろうばいうり)」。
これは株価や投資信託の基準価額が下がったときに、「このまま全部なくなるんじゃないか」と不安になって慌てて売ってしまう行動です。
実際、リーマンショックやコロナショックの時には、将来が不安になった多くの人が投資商品を手放しました。
しかし数年後には相場が回復し、持ち続けていた人は利益を得られたのに対し、狼狽売りした人は大きな損を抱えたまま終わってしまったんです。
多くの人が損を出してしまうのは「下がったときに売る」から。
長期投資では“一時的な下落は必ずあるもの”と理解して耐えることが大事です。
むしろ下落局面は「安く買えるチャンス」と捉える方が、結果的に資産は大きく育ちます。
3. 目的なし・計画なしの「なんとなく投資」
「とりあえず」で始める危険性
最近は「NISAをやらないと損」とよく言われるので、とりあえず口座を作って投資信託を買ってみた、という人も多いはずです。
でも目的もなく始めると、結局「なんのために積み立ててるんだっけ?」と途中で迷子になってしまいます。
例えば「子どもの教育資金なのか」「老後資金なのか」で、積立額も運用期間も変わりますよね。
目的が曖昧だと、投資の方針もブレてしまい、成果につながりにくいんです。

金融機関選びの失敗
もうひとつありがちなのが「金融機関選びのミス」。
銀行や証券会社の窓口で勧められるがままに商品を買ってしまい、手数料の高い投資信託を選んでしまうケースです。
僕の知人も窓口で勧められた投資信託を数年間積み立てていたんですが、信託報酬が1%以上かかっていて、同じような内容のファンドでもネット証券なら0.1%以下。差を知ったときはショックを受けていました。
だからこそ、自分で情報を調べて比較することが大切。特にネット証券や低コストのインデックスファンドは、長期投資において強力な味方になります。
40代のNISA・iDeCo活用で重要なポイント
ここまで「やってはいけないNG行動」を見てきましたが、じゃあ実際にどうすればいいのか?
40代から資産運用を始める人にとって、NISAやiDeCoをどう使いこなすかがカギになります。
僕自身も40代に入ってから「このまま貯金だけじゃ絶対足りない」と気づき、NISAとiDeCoを併用し始めました。
そこで感じたのは、制度の特徴をちゃんと理解して使うだけで“将来の安心感”が全然違うということです。
時間を味方につける投資戦略
「40代からだと遅いのでは?」と不安になる人も多いですが、まだ20年近い運用期間があります。
複利の力を考えれば、今すぐ始めることが一番の正解です。
例えば毎月3万円を年利5%で20年間運用した場合、元本720万円が約1,250万円に。
一方で10年間しかないと、元本360万円が約560万円にしかなりません。
👉 40代は「まだ間に合うけど、始めるのが遅れるほど投資期間が確保できなくなる」年代です。
※この例にある利回り5%の前提は必ず保証されるものでありません。また、税金や手数料も考慮していません。
NISAとiDeCoどっちがおすすめ?
よく質問される「どっちがいい?」問題。
これに関してはその人によってどちらがいいか変わります。
節税効果としてはiDeCoの方が大きかもしれませんが、流動性が低いので僕はNISAから使っていました。5年以上投資を続けて資産も増えて万が一、金額が大きい出費があっても貯蓄で賄えますしどうしてもという時はNISAで運用している投資信託などを売却する方法もあるので、iDeCoの掛金を増やして将来に備えています。
そのあたりは投資をして知識がついてくればどちらを使うのが自分に合っているか判断できるようになると思います。
スタートの時は流動性の高いNISAから始めるのが個人的にはおすすめです。
そもそもNISAやiDeCoって何?という人はこちらの記事を参考にしてください。
投資信託はどれを選ぶべき?
40代の投資で一番大切なのは「長く続けられる仕組みを作ること」。
そこでおすすめなのが、低コストのインデックスファンドです。
定番の選び方は以下の2つ:
- 全世界株インデックスファンド(世界中に分散投資できて安心)
- 米国株インデックスファンド(長期的な成長力に期待)
※本記事は情報提供であり、特定商品の推奨ではありません。投資の判断は自己責任で行ってください。制度・税率は変わる可能性があるため、実行前に最新の公式情報をご確認ください。
40代ならではの注意点
投資に回す金額を決めるときは、教育費や住宅ローンとのバランスも大事です。
例えば「大学入学まであと5年」という人が、全部をiDeCoに回すと現金不足になりますよね。
また、退職金や年金見込み額も把握しておくと「老後資金の不足分」が明確になり、投資の目的もはっきりします。
失敗しない始め方ステップ
「結局どう始めたらいいの?」という人のために、僕がおすすめする流れをまとめておきます。
生活防衛資金を確保(生活費6か月〜1年分を現金で準備)
口座開設(ネット証券でNISA・iDeCoを申し込み)
少額で積立開始(月1万円からでもOK。大事なのは継続)
慣れたら増額(余裕が出たら積立額を増やす)
年1回見直し(家計やライフプランに合わせて調整)
まとめ:40代の資産運用成功の鍵
40代からの資産運用は「まだ間に合うけど、時間を無駄にできない」勝負の年代です。
- 生活防衛資金を確保し、無謀な投資を避ける
- 短期売買ではなく長期・積立を基本にする
- 投資の目的を明確にし、制度や商品を正しく選ぶ
- NISAとiDeCoを併用し、老後資金と中期資金をバランスよく準備する
僕自身も「やらなきゃ…」と不安に思っていた時期がありましたが、実際に少額からでも始めてみたら気持ちがグッと楽になりました。
未来の自分のために、今日から一歩を踏み出すのがベストな選択だと思います。
FAQ:40代のNISA・iDeCoに関するよくある質問
Q. 40代から始めても本当に老後資金は間に合いますか?
A. はい、間に合います。20年あれば複利の効果は十分に働きます。
例えば月3万円を年利5%で20年間積み立てれば、約1,250万円に増える計算です。
「遅いからやめよう」ではなく「今から始める」のが一番の正解です。
Q. NISAとiDeCo、どちらを優先したほうがいいですか?
A. 節税効果を重視するならiDeCo、流動性(いつでも引き出せる)を重視するならNISAです。
理想は両方の制度を併用すること。まずはNISAから資産形成を進めて、余裕ができたらiDeCoを活用するのがおすすめです。
Q. いくらから始めればいいですか?
A. 無理のない金額からでOKです。月1万円からでも十分意味があります。
大事なのは「続けられること」。余裕が出たら少しずつ増額していきましょう。
Q. 途中でお金が必要になった場合はどうすればいいですか?
A. iDeCoは60歳まで引き出せませんが、NISAならいつでも解約可能です。
そのため「流動性のある資金はNISA、老後専用はiDeCo」と使い分けるのが安心です。