「住宅ローン、もう一度借り換えても大丈夫かな…」
2回目の借り換えを考えたとき、多くの人がここで手が止まります。
1回目は問題なく通ったけど、
「何回も借り換えてると審査に落ちる?」
「そもそも何回までできるの?」
「月々は下がるけど、結局損しない?」
こんな不安、ありますよね。
結論から言うと、住宅ローンの借り換えは2回目でも可能です。
ただし、1回目と同じ感覚で進めると、
- 審査に落ちる
- 諸費用で「得」が消える
- 総支払額が逆に増える
といった失敗が起きやすくなります。
ポイントはシンプルで、
「借り換え理由の筋が通っているか」
「諸費用込みで本当に得か」
この2つを数字で説明できるかどうか。
この記事では、
- 2回目の借り換えはなぜ不安視されやすいのか
- 何回までできるのかを決める“現実ライン”
- 何回も借り換える人がやりがちな失敗
- 失敗しない最短ルートの進め方
を、できるだけ専門用語を使わずに解説します。
「2回目、動いていいのか迷っている」そんな状態なら、この記事を読めば進むべきか・今回は見送るべきかを、自分で判断できるようになります。
2回目の借り換えは可能。ただし「理由」と「総支払額」を整理しないと損する可能性がある

結論から言うと、住宅ローンの借り換えは2回目でも問題なく可能です。
実際、僕のまわりでも「1回目で変動にしたが、金利上昇が気になって固定へ切り替えた」
などの理由で、2回目の借り換えを行うケースは見られます。
ただし、2回目以降は金融機関によっては、1回目よりも借り換え理由や返済計画について、より丁寧な説明を求められるケースがあります。
ポイントは大きく3つで、理由の一貫性・これまでの返済実績・数字として本当に得かどうかです。
見られるポイントは「返済実績」「借り換え理由」「信用情報」
2回目の審査でまず評価されるのが、これまでの返済実績です。
延滞がなく、毎月きちんと返していれば、ここはむしろプラス材料になります。
次に重要なのが借り換え理由。
「金利が下がるから」だけだと弱く、
- 金利上昇リスクを抑えたい
- 毎月返済を下げて家計の安全性を高めたい
- 総支払額を減らしたい
といった家計改善につながる説明ができるかがポイントです。
そして最後が信用情報。
直近でカードローンを増やしていたり、短期間に複数のローン申込をしていると、2回目ではマイナス評価になりやすいです。
何回も借り換えると諸費用が積み上がり「得」が薄くなる
2回目で一番やりがちなのが、「月々は下がったけど、トータルで見ると得していない」ケースです。
借り換えのたびに、
- 事務手数料
- 保証料
- 登記費用
といった諸費用が毎回発生します。
回数を重ねるほど、この固定費が積み上がり、金利差で得られるメリットを食いつぶしてしまうんですね。
だから2回目以降は、月々いくら下がるかではなく、諸費用込みで総支払額が本当に減るかを見る必要があります。
最終判断は諸費用込みでする
ここまで見てきた通り、2回目の借り換えは「できるか」よりも「やる意味があるか」が重要です。
その判断は、感覚ではなく数字で確定させるのが鉄則。
具体的には、
- 金利差
- 残高
- 残り年数
- 諸費用
をすべて入れた諸費用込みシミュレーションで判断します。
「2回目」が不安な人がまず確認すべき3点

2回目の借り換えで不安を感じる人ほど、申込み前のセルフチェックが重要です。
ここを飛ばすと「審査に出してから後悔」「そもそも通らない」という事態になりがち。
僕自身も、この3点を整理してから動くようにしています。
前回借り換えからの期間(短すぎると不利になりやすい)
まず確認したいのが、前回の借り換えからどれくらい期間が空いているかです。
明確なルールはありませんが、あくまで一般的な傾向として、
・1年未満:借り換え理由の説明がより重要になる
・1〜2年:家計や金利環境の変化が説明できれば検討対象になる
・2年以上:返済実績が評価されやすく、説明のハードルは下がる
と考えられるケースが多いです。
短期間での借り換えは、金融機関から
「計画性がないのでは?」
「今後も頻繁に動くのでは?」
と見られやすくなります。
逆に、前回から一定期間きちんと返済している実績があれば、2回目でも納得感のある評価につながります。
信用情報(直近の借入・延滞・カードローン)
2回目で特に差がつくのが信用情報です。
チェックすべきポイントはシンプルで、
- 延滞・遅延がないか
- カードローンや消費者金融の残高が増えていないか
- 直近で不要なローン申込みをしていないか
このあたりがクリーンなら、2回目だからといって大きく不利になることはありません。
逆に、
「借り換え後にカードローンが増えた」
「短期間にローン申込みを繰り返している」
という状態だと、審査は一気に厳しくなります。
今回の目的(毎月を下げたい/固定化したい/総支払を減らしたい)
最後に、今回の借り換え目的を一言で言えるかを確認します。
ここが曖昧だと、判断もブレます。
目的は大きく3つに分かれます。
- 毎月返済を下げて家計を楽にしたい
- 変動→固定で金利上昇リスクを抑えたい
- 総支払額を減らしたい
重要なのは、どれか1つに軸を決めること。
全部取りに行こうとすると、結果的に中途半端になりやすいです。
2回目の借り換えは、
「前回より良くする」ではなく
「今の自分の家計に合う形に最適化する」
という発想で考えるとうまくいきます。
2回目でも通りやすい人/通りにくい人

ここでは、「2回目の借り換えで結果が分かれる分岐点」を整理します。
自分がどちら側に近いかを把握できれば、今すぐ進むべきか/一度立ち止まるべきかが明確になります。
通りやすい:返済実績が良い/家計に余裕/理由が合理的
2回目でもスムーズに通る人には、共通点があります。
まず大前提として、返済実績がきれい。
延滞なし・遅延なしで、借り換え後も安定して返している人は、金融機関から見て「優良顧客」です。
加えて、
- 返済負担率に余裕がある
- 収入が安定、または前回より改善している
- 借り換え理由が家計改善につながっている
このあたりが揃っていると、2回目だから不利、ということはほぼありません。
ポイントは、「前回よりも状況が良くなっている」ことを説明できるか。
数字と理由が一致していれば、審査側も納得しやすくなります。
通りにくい:短期の連続申込/他ローン増/説明が弱い
一方で、注意が必要なのがこちらのパターンです。
- 前回借り換えから1年未満で再申込
- 借り換え後にカードローン・自動車ローンが増えている
- 「なんとなく金利が下がりそう」という曖昧な理由
この状態だと、
「返済計画が固まっていない」
「家計が不安定では?」
と判断されやすくなります。
特にNGなのが、短期間に複数行へ一斉申込み。
信用情報に履歴が残り、2回目の借り換えでは審査評価を大きく下げる要因になることがあります。
自分が微妙なラインなら「順番」で改善できる
「どちらとも言えない…」という人も多いと思います。
その場合は、いきなり申込まずに準備で寄せるのが正解です。
例えば、
- カードローンを整理してから申込む
- 期間を少し空けて返済実績を積む
- 借り換え目的を1つに絞って説明を整理する
これだけで、評価が一段階変わることは珍しくありません。
「何回まで?」:上限より「現実ライン」を決める要素

借り換え回数に明確な上限はありません。
ただし実務上は、「これ以上は厳しい」という現実ラインが、次の3つでほぼ決まります。
完済時年齢・返済期間・返済負担率
金融機関が最も重視するのが、完済時年齢です。
多くの銀行では、完済時年齢を80歳前後を目安として上限に設定しているケースが一般的です。
(※実際の上限は金融機関や商品によって異なります)
2回目・3回目と借り換えるほど、
- 返済期間を短くせざるを得ない
- 毎月返済額が上がりやすい
という構造になります。
その結果、返済負担率(年収に占める返済割合)が基準を超えると、回数に関係なくNG。つまり、「何回目か」より年齢×期間×負担率のバランスがすべてです。
諸費用回収(費用負けしないか)
次に重要なのが、諸費用を回収できるか。
借り換えを重ねるほど、
- 手数料
- 登記費用
- 保証料
が累積し、金利差のメリットを削っていきます。
特に2回目以降は、
「金利は下がるけど、回収に10年以上かかる」
というケースも多い。
ここを無視すると、回数を重ねるほど損をする状態になります。
団信(健康)条件
見落としがちですが団信(団体信用生命保険)も回数制限の実質要因です。
借り換えのたびに団信は再加入。
年齢が上がるほど、
- 告知項目が増える
- 引っかかるリスクが上がる
という現実があります。
健康面に不安が出てくると、
「借り換えたくても、団信に入れない」
という状況になり、そこで実質終了です。
まとめると「回数」より「残り条件」で決まる
- 年齢的に返済期間を確保できるか
- 諸費用を回収できる余地があるか
- 団信に問題なく入れるか
この3点が揃う限り、2回目・3回目でも可能。
逆にどれか1つが崩れた時点で、それ以上の借り換えは現実的ではありません。
何回も借り換えする人がやりがちな失敗

ここからは、実際によくある失敗パターンを整理します。
2回目・3回目を検討している人ほど、「自分は大丈夫」と思いがちですが、数字で見ると落とし穴にハマっているケースは少なくありません。
月々だけ下がって総支払額が増える(期間延長)
一番多い失敗がこれです。
借り換え時に返済期間を延ばして月々を下げると、見た目は家計が楽になります。
ただしその裏で、
- 支払期間が延びる
- 利息を払う年数が増える
結果として、総支払額が増えていることがあります。
「月々▲5,000円で安心」と思っていたら、
条件次第では、トータルの支払額が数十万円〜100万円以上増えるケースもあります。
諸費用を積み上げて「得」が逆転
2回目以降は、諸費用の累積が効いてきます。
- 事務手数料
- 保証料
- 登記費用
これらは借り換えのたびに、ほぼ確実に発生します。
1回目は金利差が大きくて吸収できても、
2回目・3回目では金利差<諸費用になりやすい。
結果、
「金利は下がっているのに、トータルでは得していない」
という逆転現象が起きます。
申込み方を誤って信用に傷(短期に多数申込)
意外と多いのが、申込みの仕方による失敗です。
- 比較のつもりで短期間に複数行へ申込
- 落ちたあと、立て続けに別行へ申込
これをやると、信用情報に申込履歴が集中します。
金融機関から見ると、
「断られて回っている」
「資金繰りに困っているのでは?」
と見られやすく、2回目の借り換えでは審査上大きなマイナス評価につながることがあります。
2回目以降は、候補を絞って、順番に申込む
これだけでリスクは大きく下げられます。
2回目の進め方(最短・失敗しない順番)

2回目の借り換えは、勢いで動くと失敗しやすい一方、
順番さえ守れば、無駄な審査落ちや費用負けはかなり防げます。
ここでは、僕が勧めている再現性の高い進め方を整理します。
Step1:シミュレーションで「今回の得ライン」を決める
最初にやるべきことは、申込みではなく計算です。
- 金利差
- 残高
- 残り年数
- 諸費用
これを全部入れて、
- 「いくら以上得になるなら動く」というラインを決めます。
2回目以降は、
- 月々▲◯円
- 総支払額▲◯万円
のどちらをゴールにするかを明確にしないと判断がブレます。
ここで「得にならない」と出たら、その時点で見送るのも立派な正解です。
Step2:審査リスク(信用・負担率・団信)を潰す
次にやるのが、審査面の事前チェックです。
- 信用情報に問題はないか
- 返済負担率は基準内か
- 団信の告知で引っかかりそうな点はないか
ここを整理せずに申込むと、2回目では「落ちる→履歴が残る」という最悪パターンになりやすい。
不安があれば、
- カードローンを整理する
- 期間を少し空ける
- 申込先を1行に絞る
といったワンクッションを入れるだけで、通過率は変わります。
Step3:条件が良ければ比較して申込む
最後に、条件がクリアできた段階で比較して申し込みに進みます。
ここでのコツは、
- 一気に複数申込しない
- 条件が合う銀行を2〜3行に絞る
- 第一候補から順に申込む
2回目は「数を当てる」のではなく、精度を上げて当てにいくイメージです。
この順番を守れば、「計算→準備→申込み」が一直線につながり、余計な失敗を防げます。
よくある質問(FAQ)

2回目の借り換えは、前回から何年空けるべき?
明確なルールはありません。
ただし一般的には、前回の借り換えから2年以上空いていると、
- 返済実績が評価されやすい
- 家計状況や金利環境の変化を説明しやすい
といった理由から、審査上の説明がスムーズになるケースが多いです。
一方で、金利環境の急変や収入改善、固定・変動の見直しなど合理的な理由があれば、2年未満でも検討対象になることはあります。
重要なのは「年数」そのものではなく、なぜ今借り換えるのかを数字で説明できるかです。
3回目・4回目の借り換えはさらに厳しい?
回数そのものが理由で審査に落ちるわけではありません。
ただし回数が増えるほど、
- 完済時年齢の上限
- 返済期間の確保
- 団信(健康状態)の条件
といった制約が強くなり、結果的に条件が合わなくなるケースが増えます。
そのため「審査が厳しくなる」というより、年齢・期間・健康面の制限で現実的に難しくなるイメージに近いです。
借り換え回数が多いと金利が上がる?
「回数が多い=金利が上がる」という仕組みはありません。
金利はあくまで、
- 年収や雇用形態
- 返済負担率
- 信用情報
- 担保評価
といった現在の属性と条件で決まります。
ただし、借り換えを重ねる中で返済負担率が上がったり、信用情報に不安が出たりすると、
結果的に条件が悪くなることはあります。
2回目の借り換えでも、諸費用はまた全部かかる?
原則として、再度かかるケースが一般的です。
具体的には、
- 事務手数料
- 保証料(商品による)
- 登記費用
などは、2回目でも発生するのが一般的です。
ただし、保証料不要の商品や、手数料定額型などの例外も存在するため、必ず諸費用込みでシミュレーションすることが重要です。
「金利が下がるか」ではなく、諸費用を含めた総支払額で得になるかで判断しましょう。
まとめ
住宅ローンの借り換えは、2回目でも問題なく可能です。
ただし、「何回までできるか?」を気にするより、今の条件でやる意味があるかを見極めることが何より重要です。
この記事で押さえておきたいポイントを整理します。
- 借り換え回数に法的な上限はないが、現実ラインは 完済時年齢・返済期間・返済負担率・団信で決まる
- 2回目は「返済実績」「借り換え理由」「信用情報」が特に見られる
- 回数を重ねるほど、諸費用の累積で“得”が薄くなりやすい
- 月々の安さだけで判断すると、総支払額が増える失敗を招く
- 最短・安全な進め方は ①諸費用込みで計算 → ②審査リスク整理 → ③比較して申込 の順番
2回目の借り換えは、「前より良くする」ための手段であって、目的ではありません。
数字で見て意味があるなら進む、微妙なら見送る。
この判断ができるかどうかで、将来の支払総額は大きく変わります。
迷っているなら、まずは諸費用込みシミュレーションで、「今回動くべきか」を数字で確定させてみてください。
それが、2回目・何回も借り換えを考えるうえで、いちばん安全で確実な一歩です。


