そもそも資産形成って何?
資産形成とは 「将来に向けて、お金や資産を計画的に増やしていくこと」 です。単に貯金するだけでなく、投資や家計管理を活用しながら、お金を守り、増やし、最適に使う仕組みを作ることです。
資産形成は 「貯める」「増やす」「守る」 の3つのステップで考えると分かりやすいです。

- 貯める:毎月の収入から貯金をする(家計管理が大切)
- 増やす:投資や資産運用でお金を増やす(NISA、iDeCoなど)
- 守る:リスクを管理しながら資産を長期的に維持する(分散投資)
「資産形成」と聞くと「投資しないとダメなの?」と思うかもしれませんが、まずは「貯める」ことがスタート です。そこから、少しずつ余裕資金を投資に回していくことで、より効率的に資産を増やせるようになります。
僕が資産形成を始めた理由と40代後半にして思うこと
40歳を過ぎた頃、ふと「このままで大丈夫かな?」と不安になったのが、資産形成を始めたきっかけでした。もともと特別に高年収というわけでもなく、贅沢な暮らしをしているつもりもなかったのですが、貯金はなかなか増えず、将来の見通しも漠然としたまま。そんな中で、お金のことをちゃんと考えるようになったのです。
振り返ってみると、40歳から資産形成を始めたのは正解だったと思います。なぜなら、資産を築くには時間が必要だからです。もっと早く始めていれば…と思うこともありますが、何もしないまま時間が過ぎるより、遅くても始めたことが大事。今では、老後資金が完全に貯まったわけではないものの、収入より少ない支出で暮らせるようになり、将来の不安はかなり軽減しました。
家計管理で「見えない不安」を減らす
人は「先が見えないこと」に不安を感じるものです。だからこそ、家計管理と定額の貯蓄を習慣にしたことで、将来の予測が立てられるようになったのは大きな変化でした。毎月の収支を把握し、一定額を投資に回すことで、お金の流れが明確になり、「なんとなく足りないかも…」という漠然とした不安から解放されました。
お金の使い方を変えたら生活の満足度が上がった

資産形成を始めたことで、お金の使い方にもメリハリがつきました。以前は「とりあえず安いから」「なんとなく必要そうだから」と買い物していたのですが、今は「本当に必要か?」「心から満足できるものか?」と考えるようになりました。その結果、無駄な出費が減っただけでなく、少し贅沢しても満足度の高いお金の使い方ができるようになりました。
例えば、高価な物を所有することよりも、子どもと過ごす時間や人生を楽しむことを優先するようになりました。もちろん、人それぞれ価値観は違うので、大好きなものを集めることにお金を使う人もいると思います。僕の友人の中にもコレクションに情熱を注ぐ人がいて、それはそれで楽しそうです。結局、大事なのは「自分が何に重きを置くのか」を明確にすること。資産形成はただお金を増やすことではなく、人生をより豊かにするための手段なのだと実感しています。
実践的なステップ
資産形成を始めるにあたって、僕が実際にやったことを 5つのステップ に分けて紹介します。最初は少し手間がかかるかもしれませんが、一度仕組みを作ってしまえば、あとは自動的に運用を続けられるので、ぜひ試してみてください。
少しずつですが、資産づくりに成功しているのは「バビロン大富豪の教え」という書籍に書かれたことを実践しているからこそだと思っています。
この本は古代バビロニアを舞台に、金銭の知恵を通じて豊かで自由な人生を送る方法を教えています。内容はお金儲けのテクニックではなく、人類不変の知恵を伝えてくれます。
この本に書かれた7つの教え(黄金に愛される七つ道具)は以下の通りです。地道ですがこれを一つずつやっていきました。
- 収入の10分の1を貯金せよ
- 欲望に優先順位をつけよ
- 蓄えたお金を働かせよ
- 危険や天敵からお金を堅守せよ
- より良きところに住め
- 今日から未来の生活に備えよ
- 自分こそを最大の資本とせよ
僕の資産形成にとっても役に立った書籍の一つで漫画版もあるので、この本は自己投資だと思って一度手に取ってみてもらえると役にたつと思います。
目標設定とリスク評価
資産形成を始めるときに、まず考えたのが「何のためにお金を貯めるのか?」ということでした。漠然と「将来のため」と思っていても、具体的な目標がないとモチベーションが続きません。そこで、自分なりに明確な目標を決めました。
目標の明確化
僕の場合、資産形成の目的は主に以下の3つでした。
- 老後の生活資金準備 年金だけで安心できるか不安だったので、生活費の補填として資産を増やしたい。家族に経済的な負担をかけたくない。
- 子どもの教育資金確保 子どもが希望する進路を選べるように、学費を準備しておきたい。
- 人生を精一杯楽しむ 健康でやりたいことが出来るうちに、やりたいことを可能な限りやりたい。そのためには時間とお金が必要。
目標がはっきりすると、「いくら必要なのか」「どのくらいのペースで貯めればいいのか」が見えてきて、行動しやすくなりました。
そして「人生を精一杯楽しむ」はバランスがとても重要だと気づきました。今を100%犠牲にして資産形成してもそれはそれで子供もまだ小学生の40代の間だからこそ、子供と過ごす時間も今が一番長く、親として子供に経験させてあげられることを精一杯したいという思いもありました。
継続のコツは無理をしすぎないこと、もちろん最初の数年は色々頑張りましたし資産形成に向けて時間も結構使いましたが、やはり「今と未来のためのバランス」はとても重要だと思います。
僕の場合はこれらのことも目標を明確にすることによって得られた副産物でした。
今までどれだけ適当に生きていたのかと思いますが、過ぎた事は変えられません。
これからをよくするために気づいたその時から変わる努力と挑戦をして良かったと思っています。
まずは目標を明確化して以下のような具体的なアクションをとっていきましょう。
将来の必要資金の試算

資産形成の目的や目標が明確になると、「具体的にいくら必要か?」が見えてきます。僕は以下のように計算しました。
- 老後資金 → 65歳までに3,000万円(投資+企業型確定拠出年金)
- 子どもの教育費 → 18歳までに500万円(貯金+投資)
もちろん、ピッタリこの金額を用意する必要はないですが、目標額を決めると投資の計画が立てやすくなるのでおすすめです。
現在の資産状況の把握
まずは、自分の資産がどれくらいあるのか、負債(借金など)はないか を確認しました。これを把握しないと、いくら投資に回せるのかも分かりません。
僕の場合、最初にやったのは家計簿アプリの導入。銀行口座、証券口座、クレジットカードを連携させることで、収支や資産の増減を一目でチェックできるようになりました。
ちなみに当時はカードローンの負債が200万円近くありました(^^;;
月々の収支確認と余裕資金の算出
次に、「毎月どれくらい貯蓄 or 投資に回せるのか?」を計算しました。ポイントは、収入 − 固定費(家賃・光熱費など) − 生活費 = 余剰資金を明確にすること。
といっても、月の余剰金はないどころか若干マイナスでした。
『欲望に優先順位をつけよ』
余剰金を残すために、まずは自分が何に重きを置くのかを決めました。(『欲望に優先順位をつけよ』を実践)やりたいことは沢山ありましたが、2つだけ残して全て資産が貯まるまで辞めることにしました。
そして僕は余剰資金でカードローンを返すことが何より最初にすべきことでした。
貯蓄を始める

資産形成していくには、よほど大金を稼げる人以外投資は欠かせません。
ただし、負債(住宅ローンを除く)がある状態や貯蓄が全くない状態で投資するのは危険です。
よく、生活費の半年〜1年分は貯蓄しましょうと言われます。僕も半年分の貯蓄をしてからつみたてNISAを始めました。
カードローンは住宅を買い替えた際の利益と家族にも少し貸してもらって全額返し、家族に借りた分も数ヶ月で返し切りました。
この頃に転職もして退職金もあり、半年分の生活費もなんとか貯めて投資の準備ができました。
転職での年収アップと家計の見直しによって『収入の10分の1を貯金せよ』も実践することができ(実際には10分の1以上貯金に回すことが出来るようになりました)数ヶ月続けられた段階で次のステップに移りました。
投資を始める
短期で資産を築こうとすると、投資ではなく投機になってしまい。損失を被るリスクが大きくなります。
『蓄えたお金を働かせよ』
よく言われますが、銀行の金利は0.0数%、ネット系の金利が良い銀行でも0.数%、100万円預けても年間で数百円〜数千円しか増えません。物価上昇率を考えると、増えた分を合わせても去年買えていた100万円のものは買えなくなっている、つまり購買力はマイナスになっているということですね。資産を作るためにはお金に働いてもらって更にお金を産んでもらうのが効率的です。
バビロン大富豪の教えにも『蓄えたお金を働かせよ』という教えが出てきます。今も昔も資産を気づいていくためには投資は必須ということだと思います。
僕は「手取りの20%を貯蓄に回す」というルールを作りました。無理なく続けることが大事なので、最初は少額からでもOK。大事なのは 「継続すること」 です。
僕の場合は投資開始のタイミングが、少し遅めだったことと、自分の目標を達成するためには手取りの20%ぐらいは貯蓄に回す必要があるからです。
それでも『欲望に優先順位をつけよ』を実践したおかげでストレスはほとんどなく、収入の一部を投資に回すことが出来るようになりました。
具体的な目標額の設定
必要な金額が分かったら、どの運用方法を使うかを決めます。僕の場合、以下のように振り分けました。
- つみたてNISA(長期資産形成+老後資金)
- 企業型DC(老後資金)
- 特定口座での投資信託(余剰資金の運用+10数年ごとの住宅修繕費)
これらを自動積立する形にしました。金額は人それぞれですが、先取り投資をすることで、ムダ遣いを防げるのも大きなメリットです。
※当時は新NISAがスタートする前だったので、つみたてNISAは年間40万円だったので、企業型DCの掛け金も自分で拠出する額を決められたので、MAX金額で拠出しています。新NISAがある今ならまずは新NISAの枠を使い切ることを目指すのでも良いと思います。
現在は特定口座での投資信託は全て新NISAの口座に移しました。
投資計画の策定と実行
最後に、投資する商品を決めて、実際に運用をスタート!僕が選んだのは 「インデックスファンド中心の分散投資」 です。具体的には、
- 全世界株式 or S&P500
- 米国高配当ETF(今の生活を良くするために配当金をもらう目的)
- 日本の高配当株(円高時のリスクヘッジも含めて)
- 現金比率も10〜20%キープ(暴落時に買い増せるように)」
インデックスファンドは自動積立設定することで、毎月何もしなくても資産が増えていく仕組みを作りました。
これらのステップを実践することで、僕自身「お金の不安」がかなり減りました。
まとめ
40代から資産形成を始めましたが、結果としてお金の不安が減り、生活にゆとりが生まれました。大事なのは、収支を把握し、貯蓄と投資をバランスよく続けること。
僕が実践したのは、「家計の見直し」「先取り貯蓄」「長期分散投資」の3つ。特につみたてNISAや企業型DCを活用し、自動積立でコツコツ増やす仕組みが効果的でした。
また、「バビロン大富豪の教え」を参考に「欲望に優先順位をつける」「貯めたお金を働かせる ことを意識したことで、無理なく資産形成を続けられています。
資産形成は 「今の生活」と「将来の安心」のバランスを取ることが大切。無理なく続けることで、自然とお金が貯まり、人生の選択肢が増えます。
僕もまだ道半ばですが、これからも学びながら続けていきます。このブログでは書籍などで学んだことを実際にやってその結果などを共有できればと思います。
僕の実体験が少しでも役に立てば嬉しいです。
最初は貯蓄を始めるための準備を始めましょう。