ポリカーボネイドの内窓は効果ある?

マイホーム(中古住宅)

はじめに

築30数年の中古物件を少しでも快適にするために内窓を設置したので、今回はその体験も含め、ポリカーボネート内窓の具体的な効果や設置方法、費用や効果、さらに樹脂製内窓との比較を紹介します。寒い冬や暑い夏を快適に乗り切るためのヒントをお届けしますので、ぜひ最後までご覧ください!

内窓とは、既存の窓の内側に追加で取り付ける窓のことで、断熱性や防音性を高めるための効果的な手段として知られています。我が家は3年ほどポリカーボネートの内窓と樹脂製内窓(LIXILのインプラス)の両方を使用しています。

今回は、軽量で耐久性が高く、加工しやすいため、手軽に取り入れやすいポリカーボネート素材の内窓につてい紹介します。

ポリカーボネートと樹脂製内窓の比較

特徴/素材ポリカーボネート内窓樹脂製内窓(ガラス使用)
断熱性能断熱効果はあるが、ガラス内窓に比べて劣る非常に優れた断熱性と気密性が得られる
防音性能気密性が低いため、防音効果はそこまで期待できない気密性が高く、防音性能に優れる
耐久性耐衝撃性が高いが、長期間使用で傷や曇りが発生する可能性あり紫外線に直接晒されないため劣化が少なく、長持ち
設置の手軽さ軽量でDIYが可能専門業者による施工が一般的
見た目の選択肢見た目の高級感はない住宅に設置された窓に近く、安っぽさはない
価格手頃で、メーカー製内窓の半額程度で設置可能初期費用は高いが、長期的な価値が高い
防犯性能防犯性の方は期待できない防犯性能に優れている

ポリカーボネート内窓の効果とメリット

断熱性能の向上

ポリカーボネート内窓を設置すると、室内の温度をより快適に保つことができます。例えば、冬には室内の温度を暖かく、夏には外気温を遮断することで室内温度を抑えることが可能とされています。ただし、実際の効果は家庭や建物の状況によって異なります。ポリカの内窓を設置することで、エアコンや暖房の効率が上がり、エネルギー効率が向上する可能性があります。

結露防止

内窓を設置しない場合に比べ、結露の発生を防ぎます。カビの発生や窓枠の劣化といったトラブルを予防できます。また、結露が原因で起こる健康被害、例えばカビの胞子によるアレルギー症状や喘息の悪化なども軽減され、安心して暮らせる環境を提供します。

ただし、インプラスなどの樹脂製内窓に比べると結露はしやすく、カーテンとの併用をお勧めします。日によってはカーテンをしていても外窓の内側が少し結露する日があります。

コスト削減効果

光熱費の削減はポリカーボネート内窓の魅力ですが、我が家の場合は絶大な効果があったかというと、そこまで大きな変化はないように思いますが、環境によっては効果が出ると思います。

防音効果

外部の騒音を軽減してくれるのもポリカーボネート内窓の特徴です。インプラスと比べるとその効果は落ちるものの雨の音などポリカの窓を閉めると音は体感できるぐらい変わりました。

その他の利点

紫外線をカットする機能や、割れにくい衝撃耐性もポリカーボネート内窓の魅力です。これにより、家具や床の色あせを防いだり、小さなお子さんがいる家庭でも安心して使えます。

ポリカーボネートにもすりガラス長や透明のものがあるので光の量や向こう側の見え方は実際見比べて好みのものを使用することができます。

わかりにくいですが、左が透明、右はスリガラス調のポリカです。ここの窓はポリカを2枚重ねています。

ポリカーボネート内窓のデメリット

インテリアとしての見た目

ポリカーボネートは、見た目の高級感がガラスには及びません。どうしても安っぽい感じになってしまうため、デザインにこだわりのある方には選択肢にならないかもしれません。我が家では滞在時間の短い部屋で使用しています。

たわみと反り

ポリカーボネートはガラスに比べて強度が小さいため、特に大きなサイズの窓に使用すると自重でしなりやたわみ、反りが発生しやすくなります。これにより、窓と窓の間に隙間ができ、断熱効果が低下する可能性することがあります。気密性はやはりインプラスなどには大きく劣ってしまいます。

寝室の窓は窓枠に余裕がなく、インプラスもプラマードUもどちらもリフォームしないと設置できないということと、寝室なのでお客さんも入らないということでポリカの内窓を使用しています。

寝ている時の雨の音などは軽減されましたし、結露や寒さもマシになったと思っています。

上の写真は大窓ですが、さすがにこのサイズは反りが若干きになります(汗)

防音効果の不足

ポリカーボネート内窓は、気密性が高くないため、防音効果はそこまで期待できません。騒音対策を目的とする場合は、一般的な防音ガラスの内窓の方が効果的です。

耐風効果と防犯性の低さ

ポリカーボネートは軽量で柔軟性がある一方、厳しい条件下では変形する可能性があります。また、ガラスと比べて防犯性はほぼなく、安全性を重視する場所には注意が必要です。

長期間使用時の劣化

ポリカーボネートは耐久性が高いものの、長期間使用する中で表面に傷や曇りが生じることがあります。特に、頻繁に清掃を行う場所では、その影響が顕著になる可能性があります。

樹脂製内窓との比較とおすすめ

インプラスやプラマードUなどの樹脂製内窓は、ポリカーボネート内窓と比べてさらに優れた断熱性能や気密性が期待できます。防音効果やエネルギー効率は一層向上します。また、耐久性や見た目の選択肢も豊富で、特にデザインを重視する方におすすめです。

もしポリカーボネートのコストパフォーマンスと手軽さが魅力的でない場合、樹脂製内窓もぜひ検討してみてください。家庭の状況やニーズに応じた選択が重要です。

同じ家の中でも、場所によってポリカーボネートで良い場所と樹脂製の内窓を使い分けることで、コストを抑えて生活の質を向上させることができると思います。

設置方法とその簡便性

DIYでの設置手順

ポリカーボネート内窓はDIYで設置することが可能です。必要な道具はホームセンターで簡単に手に入りますし、軽量なので作業も比較的楽です。

必要な道具

  • メジャー(窓の寸法を測るため)
  • ドライバーまたは電動ドライバー
  • ノコギリ(フレームのサイズ調整に使用)
  • カッターナイフ(ポリカーボネートをカットするため)
  • シリコーンシーラント(気密性を高めるため)
  • 養生テープ(作業中の保護用)

手順

  1. 寸法を測る: 窓枠の内寸を正確に測り、必要なサイズを確認します。
  2. フレームをカットする: 購入したフレームを必要なサイズに合わせてカットします。
  3. フレームを組み立てる: 各パーツをドライバーを使ってしっかりと組み立てます。
  4. ポリカーボネートをカットする: フレームと窓枠のサイズに合わせて窓部分のポリカーボネートをカットします。
  5. 窓をスライドさせるための取手を取り付けます。
  6. 固定する: 完成した内窓フレームを窓枠に固定し、しっかりとはめ込みます。

初心者でも挑戦しやすい作業ですが、慎重に行うことでより高い効果を得られます。

賃貸住宅での対応策

賃貸住宅の場合、壁や窓枠に穴を開けられないことがありますので取り付け可能か必ず確認してから設置されることをお勧めします。

他素材との比較

ガラスやアクリルとの性能・価格比較

ガラスは透明度が高く、断熱効果にも優れていますが、価格が高くなります。一方、アクリルは軽量で加工しやすいものの、傷がつきやすいデメリットがあります。ポリカーボネートはこれらの素材に比べてバランスが良く、価格も手頃です。

各素材のメリットとデメリット

  • ガラス(樹脂製内窓の内側に使用): 透明度が高く、優れた防音性と断熱性を持つが、重量があり割れやすい。価格も高い。
  • アクリル: 軽量で扱いやすいが傷がつきやすく、断熱性能はガラスより劣る。
  • ポリカーボネート: 耐久性が高く、割れにくいですが、断熱や結露防止、防音については樹脂製の内窓には劣り、防犯性はほぼありません。滞在時間の短い部屋やお客さんが入ることのない部屋などにお勧めです。

我が家での使用例

我が家では、いくつかの部屋、特に2階にポリカーボネート製の内窓を使用しています。樹脂製の内窓に比べると効果は劣りますが、何も設置していない場合よりは防音や断熱効果が得られます。

キッチンや一部の部屋では、内窓なし→ポリカーボネート→樹脂製内窓(LIXIL製インプラス)と段階的にリフォームを進めました。ポリカーボネートでも効果を体感しましたが、樹脂製に変えるとさらに高い効果が実感できました。

ただし、樹脂製の内窓を設置するには窓枠に一定の余裕が必要で、十分なスペースがない場合は窓枠ごと工事する必要があります。そのため、費用がさらに高くなるケースもあります。

我が家では、部屋の用途や予算に応じて内窓を使い分けていますが、樹脂製の内窓の効果は非常に満足しているため、今後も少しずつリフォームを進め、最終的には可能な限り樹脂製の内窓を設置していきたいと考えています。

注意点

適切な設置環境や保守の必要性

設置環境が適切でないと効果が十分に発揮されないことがあります。また、定期的な掃除やフレームの点検も重要です。特に湿気が多い場所では、フレームの劣化に注意しましょう。

経年劣化や修理についての考慮事項

ポリカーボネート素材は耐久性が高いですが、長年使用すると多少の劣化が見られることがあります。必要に応じて部品交換や再設置を検討することが大切です。

まとめ

ポリカーボネート内窓は、断熱性や防音性、コスト削減効果といった多くの利点を持つ画期的なアイテムです。その軽量さと耐久性から、幅広く活用されています。

ただし、より高い断熱性や気密性を求める場合、樹脂製内窓の選択肢も検討する価値があります。特に、防音効果やデザイン面での向上を重視する方には樹脂製が最適です。

導入を検討する際は、まずは自分の住環境や予算に合った設置方法を検討することが大切です。ポリカーボネート内窓、または樹脂製内窓で、快適でエコな生活を手に入れましょう!

内窓設置についてはこちらの記事もぜひご参考にして下さい。

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