住宅ローンの借り換えは「金利が下がるならやった方がいい」と聞いたことがある人も多いと思います。でも実際には、借り換えには諸費用や審査、手続きの手間、住宅ローン控除への影響など、いくつものデメリットがあります。
場合によっては、借り換えをしたのに思ったほど得にならなかった、むしろ総支払額が増えてしまったというケースもあります。
じゃあ、住宅ローンの借り換えはやらない方がいいのかというと、そういうわけでもありません
借り換えは条件が合えば、毎月の返済額を減らせたり、総返済額を減らせたりする可能性もあります。
大事なのは、メリットだけで判断するのではなく、デメリットやリスクも含めて「自分の場合は本当に借り換えした方がいいのか」を判断することです。
この記事では、住宅ローン借り換えのデメリットを中心に、損しやすいケースや注意点、借り換えすべき人・やめた方がいい人の特徴まで、できるだけわかりやすく解説していきます。
借り換えで後悔しないために、判断基準として参考にしてもらえたらうれしいです。

※住宅ローンの金利や審査基準、諸費用、団信条件、住宅ローン控除制度は金融機関や時期によって異なります。本記事は一般的な目安や考え方をまとめたものであり、実際の借り換えメリットは個別条件によって大きく変わります。最終的な判断は、必ず金融機関のシミュレーションや返済予定表をもとに、総返済額で比較して行ってください。
- 住宅ローン借り換えの基礎知識
- 住宅ローン借り換えの主なデメリット
- 諸費用がかかるデメリット
- 手続きの手間・時間がかかるデメリット
- 審査が通らない・条件が悪化するリスク
- 住宅ローン控除に関するデメリット
- 控除込みでトータル有利かどうかのチェック方法
- 金利タイプ変更に伴うリスク(変動→固定/固定→変動)
- 固定金利から変動金利へ借り換える場合の金利上昇リスク
- ライフプラン別・金利タイプ選択の考え方
- 残高や残期間によっては効果が小さいデメリット
- 借り換えより繰上返済を優先した方がよいケース
- 同じ金融機関では借り換えできないことによる制約
- 返済期間を延ばすことによる総支払額増加のデメリット
- 将来のライフイベントとのミスマッチのデメリット
- 借り換えの「失敗例」から学ぶデメリット
- 団信・保障内容が薄くなってしまったケース
- デメリットを抑えるための事前チェックポイント
- 諸費用を含めた総返済額シミュレーションのやり方
- 複数金融機関の金利・諸費用・団信条件を比較する際の着眼点
- 借り換えを避けたほうがよい人の特徴
- 手続き負担に見合うほどのメリットが出にくい人
- 借り換えを検討すべき人の条件と注意点
- 住宅ローン借り換えのデメリットを最小化する進め方
- 実際の手続きステップと失敗を防ぐチェックリスト
- 住宅ローン借り換えに関するよくある質問(FAQ)
- まとめ|借り換えのデメリットを理解したうえで賢く判断するために
住宅ローン借り換えの基礎知識
住宅ローン借り換えとは?仕組みと基本用語
住宅ローンの借り換えとは、現在借りている住宅ローンを新しい住宅ローンで一括返済し、新しい条件のローンに切り替えることです。
「借り換え」と聞くと、単純に金利を下げることだけをイメージする方も多いですが、実際には次のような条件を見直すために行われます。
つまり借り換えは、「より良い条件のローンに組み替えること」が目的です。
ただし、新しいローンを組み直すということは、新規で住宅ローンを組むのとほぼ同じ手続き・審査が必要になります。ここが、借り換えのメリットでもありデメリットでもあるポイントです。
借り換えはうまく使えば家計改善につながる可能性がありますが、条件によっては逆に総支払額が増えてしまうこともあるため、仕組みを正しく理解しておくことが大切です。
借り換えが検討される主な理由(返済額軽減・固定化など)
住宅ローンの借り換えが検討される主な理由は、次の4つです。
- 金利が下がっているから
- 毎月の返済額を下げたいから
- 総返済額(利息)を減らしたいから
- 変動金利から固定金利へ変更したいから
特に多いのは、「金利が下がったタイミングで借り換える」というケースです。
住宅ローンは借入額が大きいため、金利が0.5%〜1%違うだけでも総返済額が数十万〜数百万円変わることもあります。
また、最近は次のような理由で借り換えを検討する人も増えています。
このように借り換えは単なる金利だけでなく、「家計」「保障」「将来の安心」の見直しという意味合いもあります。
借り換えが向いているケース/向いていないケースの全体像
住宅ローンの借り換えは全員にメリットがあるわけではありません。
一般的に、借り換えが向いていると言われる目安は次の通りです。
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 金利差 | 0.5〜1.0%以上 |
| ローン残高 | 1,000万円以上 |
| 残り返済期間 | 10年以上 |
といった条件がよく挙げられます。
これらに当てはまると、借り換えメリットが出やすい傾向があります。
ただし、これはあくまで目安であって絶対条件ではありません。
たとえば、金利差が0.3%程度でも、借入残高や諸費用、控除の状況によってはメリットが出ることがあります。
そのため、最終的には「金利差」だけでなく、諸費用・控除・総返済額まで含めて個別に比較することが重要です。
逆に、次のような人は借り換えのメリットが出にくい傾向があります。
つまり借り換えは、「とりあえずやれば得」というものではなく、条件が合う人だけメリットが出る仕組みになっています。
そのため、次の章では住宅ローン借り換えのデメリットを全体像から整理していきます。ここを理解しておくと、「借り換えで失敗した」というケースを避けやすくなります。
住宅ローン借り換えの主なデメリット
借り換えで想定されるリスク・コストの一覧
住宅ローンの借り換えにはメリットもありますが、同時にいくつかのデメリットやリスクもあります。まずは全体像を整理しておきましょう。
住宅ローン借り換えの主なデメリットは、次の通りです。
こうして並べてみると、「思ったより注意点が多い」と感じる方も多いと思います。
でも逆に言うと、これらを事前に理解しておけば、大きな失敗はかなり防げます。
借り換えで損をしてしまう人の多くは、メリットだけを見て判断してしまっているケースが多いです。
「メリットが出ない借り換え」が起こる典型パターン
僕がいろいろ調べていて、「これは気をつけた方がいいな」と思ったのは、借り換えしているのに得をしていないケースが意外と多いことです。
典型的なパターンはこのあたりです。
特に多いの
が、「金利は下がったけど、総支払額はあまり変わらなかった」というケースです。

デメリットを正しく比較するための考え方
では、どうやって借り換えのデメリットとメリットを判断すればいいのか。
借り換えを判断するときに最も大切なのは、金利の低さだけでなく、諸費用や住宅ローン控除を含めた総返済額で比較することです。
比較するときは、
- 借り換え前の総返済額
- 借り換え後の総返済額(諸費用込み)
- 住宅ローン控除の増減
を確認し、実質的に有利かどうかを判断します。
逆に言うと、この比較をせずに借り換えを決めてしまうと、
というような「ちょっと失敗したかも…」という結果になりやすいです。
住宅ローンの借り換えは金額が大きい分、判断を間違えると影響も大きいですが、
事前にデメリットを理解して、数字で比較して判断すれば、失敗する可能性はかなり下げられると思います。
諸費用がかかるデメリット
事務手数料・保証料・登記費用・印紙税などの内訳
住宅ローン借り換えの一番大きなデメリットは、諸費用がかかることです。
借り換えでは新しい住宅ローンを組み直すため、購入時と同じようにいろいろな費用が発生します。主な諸費用は次の通りです。
| 費用項目 | 内容 |
|---|---|
| 融資事務手数料 | 金融機関に支払う手数料 |
| 保証料 | 保証会社を利用する場合に必要 |
| 印紙税 | ローン契約書に貼る印紙 |
| 登録免許税 | 抵当権設定・抹消の登記費用 |
| 司法書士報酬 | 登記手続きを依頼する費用 |
| 繰上返済手数料 | 今のローンを一括返済する手数料 |
これらを合計すると、一般的には30万円〜80万円程度かかることが多いです。借入額が大きい場合は、100万円近くになることもあります。
つまり借り換えは、「金利が下がる=すぐ得する」というわけではなく、まずこの諸費用を回収してからが本当のメリットになります。
| 費用 | 目安 |
|---|---|
| 事務手数料 | 借入額の2.2%前後 |
| 保証料 | 0〜2% |
| 登記費用 | 10〜20万円 |
| 司法書士 | 5〜10万円 |
| 印紙税 | 2万円前後 |
| 繰上返済手数料 | 0〜3万円 |
| 合計 | 30〜80万円 |
上記の諸費用はあくまで目安であり、状況によって異なるため必ずご自身の場合で確認してください。
諸費用が高くなりやすいケース(借入額・期間・金融機関タイプ)
諸費用はどこの銀行でも同じというわけではなく、条件によって大きく変わります。
特に諸費用が高くなりやすいのは次のケースです。
例えばネット銀行は金利が低い代わりに、事務手数料が借入額の2.2%というケースも多いです。
仮に借入残高が2,000万円なら、それだけで
2,000万円 × 2.2% = 44万円
の事務手数料になります。
ここに登記費用などが加わるので、思っているより費用がかかることが多いです。
諸費用がメリットを上回るケースの具体例とシミュレーションの重要性

ここが一番大事なポイントですが、諸費用がメリットを上回ると、借り換えは損になります。
この場合、金利が下がっても利息軽減額が50万円に届かないこともあり、結果として借り換えしない方がよかったということもあり得ます。
逆に、
このようなケースだと、利息軽減効果が数百万円になることもあり、諸費用を払ってもメリットが出やすくなります。
つまり借り換えは、
「諸費用」<「利息軽減額」
になるかどうかが一つの判断基準になります。
この判断をするために重要なのが、シミュレーションです。感覚ではなく、必ず数字で比較することが大切です。
諸費用を抑えるために確認すべきポイント
諸費用はゼロにはできませんが、いくつかのポイントを確認することで抑えることはできます。
チェックしておきたいポイントは次の通りです。
金融機関によっては、
などの条件がある場合もあります。
住宅ローンは「金利」だけで選びがちですが、実は
金利 + 諸費用 + 団信 + 手数料
まで含めて比較することがとても重要です。
借り換えを検討するときは、
「金利が低い銀行」ではなく「総支払額が少ない銀行」を選ぶ、という視点が大切だと思います。
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手続きの手間・時間がかかるデメリット
必要書類・手続きの流れと実務負担
住宅ローンの借り換えは、思っている以上に手続きが多く、時間もかかります。ここは実際にやってみて「大変だった」と感じる人が多いポイントです。
借り換えの主な手続きの流れは次の通りです。
- 金融機関の比較・仮審査申込
- 仮審査通過後、本審査申込
- 必要書類の提出
- 金銭消費貸借契約(ローン契約)
- 旧ローンの完済手続き
- 抵当権抹消・設定登記
- 融資実行
必要書類もそこそこ多く、代表的なものは次の通りです。
特に面倒なのが、今借りている銀行から「残高証明書」などを取り寄せる手続きです。
平日に銀行へ連絡・書類請求が必要になることもあり、仕事をしているとスケジュール調整が少し大変です。
勤め先や家計状況によっては負担が大きくなるケース
人によっては、借り換えの手続き負担がかなり大きくなる場合もあります。
例えば次のようなケースです。
この場合、提出書類が増えたり、審査に時間がかかったりします。
特に自営業の方は、
などが必要になり、会社員よりも書類準備が大変になることが多いです。
つまり借り換えは、人によって手間の差がかなり大きい手続きと言えます。
手続き期間中の金利・スケジュール上の注意点
もう一つ注意したいのが、借り換えは申し込んでから完了まで1〜2ヶ月程度かかることが多い点です。
この間に注意したいポイントがあります。
住宅ローンの金利は毎月変わるため、申込時の金利ではなく「融資実行月の金利」が適用されることが多いです。
そのため、申し込み時は低金利でも、実行時に金利が上がっている可能性もゼロではありません。
手間に見合うかどうかを判断する目安
ここまで見ると、「借り換えって結構大変そうだな」と感じると思います。
実際、借り換えはある程度手間がかかるので、次のような目安で考えると判断しやすいです。
| 利息削減額 | 判断の目安 |
|---|---|
| 30万円未満 | 手続きの手間に対してメリットが小さい場合がある |
| 30〜100万円 | 条件次第では十分検討する価値がある |
| 100万円以上 | 借り換えの効果が出やすいケースが多い と考えられます。 |
ただし、これはあくまで目安であり、家計の状況や団信の見直し効果、手続き負担の感じ方によって判断は変わります。
借り換えは「できるかどうか」ではなく、「手間をかけてでもやる価値があるかどうか」で判断することが大切です。
審査が通らない・条件が悪化するリスク
借り換え時の審査項目(年収・勤続年数・他の借入・返済比率など)
住宅ローンの借り換えは「今のローンを借り直すだけ」と思われがちですが、実際には新しく住宅ローンを組み直すのと同じ審査があります。
主な審査項目は次の通りです。
一般的に返済負担率は年収の30〜35%以内が一つの目安とされ、金融機関や年収水準によっては40%程度まで認められる場合もあります。ただし、審査に通るかどうかと、無理なく返済できるかどうかは別の問題なので、実際には25%前後に抑える人も多いです。
収入減少・転職・延滞履歴などで審査に落ちるケース
借り換え審査で落ちてしまうケースとして多いのは、次のようなケースです。
住宅ローンを借りた当時は問題なくても、数年後には状況が変わっていることも多いです。
特に注意したいのが、スマホの分割払い・リボ払い・カードローンです。これらも借入として審査に含まれるため、返済比率に影響します。
「住宅ローンは払えているのに審査に通らない」というケースは、こういった他の借入が原因になっていることもあります。
団体信用生命保険(団信)の再告知で不利になる可能性
これは見落としがちなポイントですが、借り換えでは団信(団体信用生命保険)に入り直しになります。
団信では、次のような健康状態の告知が必要になります。
もし健康状態によって団信に加入できない場合、住宅ローンの借り換え自体ができない可能性があります。
また、加入できたとしても、
など、条件が悪くなる場合もあります。
住宅ローンは「もしもの時にローンがゼロになる保険」がセットになっている商品なので、団信に入れないと借り換えできない銀行が多いです。
審査に通っても金利や条件が想定より悪くなる場合
もう一つ知っておきたいのが、審査に通った=希望通りの金利になるとは限らないという点です。
例えば次のようなケースでは、提示金利が高くなることがあります。
この場合、
- 事前審査:金利0.4%
- 本審査後:金利0.6%
のように、条件が変わることもあります。
借り換えは「審査に通るかどうか」だけでなく、
まで含めて判断する必要があります。
借り換えはメリットもありますが、審査というハードルがあるという点はデメリットの一つと言えます。
住宅ローン控除に関するデメリット
借り換えで住宅ローン控除額が減る・使えなくなるケース
住宅ローン借り換えで見落としやすいデメリットの一つが、住宅ローン控除への影響です。
住宅ローン控除は、年末のローン残高の一定割合が所得税・住民税から控除される制度ですが、借り換えをすると条件によっては控除額が減ったり、控除が使えなくなったりする場合があります。
特に注意したいのは次のケースです。
住宅ローン控除は金額が大きくなることも多いので、ここを考慮せずに借り換えしてしまうと、思ったよりメリットが出ないことがあります。
返済期間10年未満になると控除が適用されない点
住宅ローン控除の大事な条件の一つが、「返済期間が10年以上」という点です。
例えば、「残り返済期間:12年 → 借り換え後9年」このように借り換えによって返済期間が10年未満になると、住宅ローン控除が使えなくなる可能性があります。
住宅ローン控除は、制度内容や入居時期などに応じて、年末ローン残高に一定率を掛けた額が控除されます。
近年の制度では0.7%が基準となっているケースが多く、たとえば残高2,000万円であれば、年間14万円前後の控除額になる場合があります。
ただし、適用要件や控除期間、上限額は制度改正の影響を受けるため、最新の制度内容を必ず確認してください。
もし控除があと5年残っている場合、
14万円 × 5年 = 約70万円
この控除が受けられなくなると、借り換えメリットが大きく減ってしまう可能性があります。
控除の残期間と借り換えタイミングの関係
借り換えを検討するタイミングとして重要なのが、住宅ローン控除の残り期間です。
考え方としては、次のように整理できます。
| 控除残期間 | 借り換え判断 |
|---|---|
| 10年以上残っている | 借り換え検討しやすい |
| 5〜9年残っている | 控除込みで要シミュレーション |
| 1〜4年 | 借り換えは慎重に検討 |
| 控除終了後 | 借り換え検討しやすい |
特に、控除が残り少ない時期に借り換えをすると、
という状況になりやすいです。
そのため、控除終了のタイミングで借り換えを検討する方法もあります。
控除込みでトータル有利かどうかのチェック方法
借り換えを判断するときは、必ず次の3つで比較することが大切です。
- 借り換え前の総返済額
- 借り換え後の総返済額(諸費用込み)
- 住宅ローン控除額
つまり、
「利息軽減額」−「諸費用」−「減る住宅ローン控除」
これがプラスになるかどうかを確認します。
ここまで計算して初めて、「本当に借り換えした方がいいか」が判断できます。
住宅ローン借り換えで失敗するケースの中には、住宅ローン控除を考慮していなかったというケースも意外と多いです。
比較方法については前述の通り、総返済額ベースで判断することが基本です。
金利タイプ変更に伴うリスク(変動→固定/固定→変動)
変動金利から固定金利へ借り換える場合のデメリット(返済額増加など)
変動金利から固定金利へ借り換える場合の一番大きなデメリットは、毎月の返済額が増える可能性が高いことです。
一般的に、住宅ローン金利は
- 変動金利:低い
- 固定金利:高い
という関係になっています。
そのため、変動金利から固定金利へ借り換えると、金利が上がり、毎月の返済額が増えるケースが多いです。
では、それでも固定金利に借り換える人がいるのはなぜかというと、理由はシンプルで、将来の金利上昇リスクを避けるためです。
つまり、
| 金利タイプ | 特徴 |
|---|---|
| 変動金利 | 金利は低いが将来上がる可能性がある |
| 固定金利 | 金利は高いが将来も上がらない |
変動→固定の借り換えは、「得をするため」というより、将来の不確実性を減らすための借り換えと言えます。
そのため、この借り換えは「総支払額が減るかどうか」ではなく、家計の安定を優先するかどうかという視点で判断することが大切です。
固定金利から変動金利へ借り換える場合の金利上昇リスク
逆に、固定金利から変動金利へ借り換える場合は、毎月の返済額や総返済額が減る可能性があります。
ただし、この場合の最大のリスクは、将来の金利上昇です。
変動金利型の住宅ローンでは、一般的に次のような仕組みが採用されていることがあります。
ただし、これらのルールはすべての金融機関・商品に共通するわけではありません。
ネット銀行などを含め、5年ルールや125%ルールがない商品もあるため、実際の適用条件は必ず各金融機関の商品説明で確認することが大切です。
このルールがある場合に、急に返済額が大きく増えることはない仕組みになっていますが、注意点もあります。
それは、返済額が増えなくても、元本が減らなくなる可能性があるという点です。
これを「未払利息」と呼びます。
つまり、
という可能性があります。
固定→変動の借り換えは、短期的にはメリットが出やすいですが、長期的な金利上昇リスクを受けることになります。
金利動向を読み違えた場合の損失シナリオ
金利タイプ変更の借り換えで難しいのは、将来の金利を正確に予測することはできないという点です。
例えば、
- 変動→固定にした後に金利が上がらなかった → 固定の方が高くて損
- 固定→変動にした後に金利が上がった → 返済額が増えて損
このように、金利タイプ変更の借り換えは「金利の予想」が外れると、結果的に不利になることがあります。
だからこそ大事なのは、「金利が上がるか下がるかを当てる」ことではなく、
金利が上がっても家計が大丈夫か
金利が上がらなくても納得できるか
という視点で選ぶことだと思います。
ライフプラン別・金利タイプ選択の考え方
金利タイプは、ライフプランによって考え方が変わります。
例えば次のような考え方があります。
| ライフプラン | 向いている金利タイプの考え方 |
|---|---|
| 子どもが小さい | 返済額が安定する固定 |
| 教育費がこれからかかる | 返済額が読める固定 |
| 収入に余裕がある | 変動で利息を抑える |
| 早めに繰上返済予定 | 変動 |
| 定年前 | 固定で完済時期を確定 |
こういったライフプラン全体の中で住宅ローンを考えることがとても大切です。
借り換えは単なる金利の話ではなく、家計設計の話でもあります。
残高や残期間によっては効果が小さいデメリット
残高が少ない・残り返済期間が短い場合に効果が出にくい理由
住宅ローン借り換えは、ローン残高が多く、残り返済期間が長いほど利息軽減効果が大きくなります。
逆に、残高や残り返済期間によっては、借り換えメリットが出にくいケースもあります(詳しくは前述)。
元本返済が進んだ後の借り換えが不利になりやすい構造
住宅ローンは、返済の前半は利息の割合が多く、後半は元本の割合が多くなる仕組みになっています。
つまり、ローンの後半になるほど
- 利息は少ない
- 元本返済が中心
になります。
この状態で借り換えをすると、利息削減効果が小さいのに、諸費用はしっかりかかるため、結果としてメリットが出にくくなります。
イメージとしては、
| 返済期間 | 利息割合 |
|---|---|
| 前半 | 多い |
| 後半 | 少ない |
一般的には、ローン残高が多く返済期間が長く残っている時期(返済前半)の方が、借り換え効果が出やすい傾向があります。
借り換えより繰上返済を優先した方がよいケース
例えば次のようなケースです。
この場合、借り換えをして諸費用を払うよりも、そのお金を繰上返済に回した方が総返済額が減ることもあります。
借り換えは「全員がやった方がいいもの」ではなく、
この中から、自分に合う方法を選ぶことが大切です。
同じ金融機関では借り換えできないことによる制約
同一銀行で原則借り換え不可というルールの影響
住宅ローンの見直しで意外と知られていないのが、同じ銀行内では一般的な意味での「借り換え」はできないことが多いという点です。
多くの銀行で用意されている「借り換えローン」は、他の金融機関の住宅ローンを自社へ乗り換えてもらうための商品です。
そのため、A銀行 → A銀行のような同一銀行内での見直しは、通常は「借り換え」ではなく、金利引き下げ交渉や条件変更として扱われます。
つまり、今より条件を良くしたい場合は、他行への借り換えだけでなく、現在の銀行に条件変更や金利見直しを相談する方法もあります。
つまり、今より低い金利にしたい場合は、
このどちらかになります。
ここは意外と大きなポイントで、借り換えを検討すると、銀行を乗り換えることになるという前提を知っておく必要があります。
他行へ乗り換える場合の条件差・団信・保証会社の違い
他の銀行へ借り換える場合、いろいろな条件が変わります。
主に変わるポイントは次の通りです。
特に見落としやすいのが団信の保障内容です。
例えば銀行によって、
| 団信 | 内容 |
|---|---|
| 一般団信 | 死亡・高度障害 |
| がん団信 | がん診断でローン残高0円 |
| 三大疾病 | がん・脳卒中・心筋梗塞 |
| 八大疾病 | 三大疾病+その他 |
このように保障内容が違います。
ネット銀行・地方銀行など金融機関タイプ別の注意点
借り換えでは、どの金融機関を選ぶかによって特徴がかなり違います。
代表的な違いをまとめると、こんな感じです。
| 金融機関 | 特徴 |
|---|---|
| ネット銀行 | 金利が低い・事務手数料が高い |
| メガバンク | 安定・金利はやや高め |
| 地方銀行 | 地域密着・対面相談できる |
| 信用金庫 | 審査が柔軟な場合もある |
| フラット35 | 全期間固定 |
例えば、
- 金利重視 → ネット銀行
- 対面相談したい → 地方銀行
- 固定金利希望 → フラット35
- 審査が不安 → 地方銀行・信用金庫
このように、自分の状況に合った金融機関を選ぶことが大切になります。
借り換えは「どの銀行にするか」で、
が大きく変わります。
そのため、1つの銀行だけで決めるのではなく、複数の金融機関を比較することがとても重要です。
返済期間を延ばすことによる総支払額増加のデメリット

月々の返済額は減っても総支払額が増える仕組み
住宅ローンの借り換えでは、毎月の返済額を下げるために返済期間を延ばすケースがあります。
ただしここには大きな落とし穴があります。
それは、毎月の返済額は減っても、総支払額は増える可能性があるという点です。
利息は、ローン残高・金利・返済期間の影響を受けて決まります(実際は元利均等返済などの計算式で決まります)。
例えば、
| ケース | 内容 |
|---|---|
| 借り換え前 | 残り20年 |
| 借り換え後 | 30年 |
このように期間を延ばすと、毎月の返済額は減りますが、利息を払う期間が10年増えるため、総支払額は増える可能性があります。
つまり、
- 毎月の返済額を減らす → 家計は楽になる
- 返済期間が延びる → 総支払額は増える
このトレードオフの関係を理解しておくことが大切です。
期間延長で老後資金・教育費に影響が出るパターン
返済期間を延ばすと、完済年齢が上がる点にも注意が必要です。
例えば、
| 借入時年齢 | 35歳 |
|---|---|
| 残り20年 | 完済55歳 |
| 残り30年 | 完済65歳 |
このように、返済期間を延ばすと定年近くまで住宅ローンが残ることになります。
その結果、次のような問題が出る可能性があります。
借り換えは「今の返済を楽にする」効果がありますが、将来の負担を増やす可能性もあるという点はデメリットの一つです。
期間短縮型の借り換えとの違いと判断ポイント
借り換えには大きく分けて2つの考え方があります。
| タイプ | 特徴 |
|---|---|
| 返済額軽減型 | 毎月の返済額を減らす |
| 期間短縮型 | 返済期間を短くする |
それぞれの特徴は次の通りです。
- 毎月の返済が楽になる
- 返済期間は長くなる
- 総支払額は増える可能性
- 毎月の返済額はあまり変わらない
- 返済期間が短くなる
- 総支払額は減りやすい
総支払額を減らしたいなら、基本的には期間短縮型の方が有利になりやすいです。
ただし、
- 子どもの教育費がこれからかかる
- 収入が不安定
- 毎月の返済額を下げたい
このような場合は、返済額軽減型の方が合っていることもあります。
借り換えは単純に「金利が低いからやる」のではなく、
- 毎月の返済額を下げたいのか
- 総支払額を減らしたいのか
- いつまでに完済したいのか
この3つを決めてから考えると、判断しやすくなります。
将来のライフイベントとのミスマッチのデメリット
転勤・住み替え・売却予定がある場合の注意点
住宅ローンの借り換えは、今後その家に長く住み続ける前提でメリットが出る仕組みになっています。
そのため、次のような予定がある場合は注意が必要です。
住宅ローン借り換えでは数十万円の諸費用がかかるため、短期間で売却や住み替えをすると、諸費用を回収できない可能性があります。
目安としては、借り換え後5年以上住む予定があるかどうか、または諸費用を回収できる期間以上住む予定があるかが一つの判断基準になります。
離婚・相続など名義変更が絡む場合のリスク
少し現実的な話になりますが、住宅ローンでは名義の問題も重要です。
例えば次のようなケースです。
- ペアローン
- 収入合算
- 共有名義
この状態で、
などが発生すると、手続きがかなり複雑になる場合があります。
借り換えをすると新しいローン契約になるため、名義や持分、連帯保証人なども改めて契約し直しになります。
将来的に名義変更の可能性がある場合は、借り換えのタイミングを慎重に考えた方がいいケースもあります。
繰上返済や売却時に気をつけるべき契約条件
借り換えをする場合は、将来の繰上返済や売却のしやすさも確認しておくことが大切です。
チェックしておきたいポイントは次の通りです。
例えば銀行によっては、
- 繰上返済は100万円以上から
- 固定金利期間中は繰上返済手数料が高い
などの条件がある場合もあります。
将来、
- 繰上返済を頑張って早く完済したい
- 住み替えたい
- 家を売却するかもしれない
こういった予定がある人は、将来の自由度が高いローンを選ぶことも重要になります。
住宅ローンは「借りるとき」だけでなく、繰上返済・借り換え・売却・完済まで含めて設計するものです。
借り換えの「失敗例」から学ぶデメリット
金利差だけで決めて諸費用で損をしたケース
住宅ローン借り換えで一番多い失敗が、金利だけを見て決めてしまうケースです。
例えばよくあるのが次のようなケースです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 借入残高 | 1,200万円 |
| 残り期間 | 8年 |
| 金利差 | 0.7% |
| 諸費用 | 60万円 |
この場合、金利は下がるので一見得に見えますが、残高と期間が少ないため利息軽減額が小さく、諸費用60万円を回収できないというケースがあります。
結果として、
- 手間だけかかった
- トータルではあまり変わらなかった
- むしろ少し負担が増えた
という結果になることもあります。
変動金利に変更して金利上昇に直撃したケース
次に多いのが、固定金利から変動金利に借り換えて、金利上昇の影響を受けるケースです。
固定 → 変動にすると、借り換え直後は返済額が下がることが多いです。
ただし、その後金利が上がると、
という可能性があります。
特に、返済期間が長く残っている状態で変動金利にすると、金利上昇の影響を長期間受けることになります。
変動金利は低金利のメリットがありますが、金利上昇リスクを受け入れる必要があるという点は理解しておく必要があります。
団信・保障内容が薄くなってしまったケース
借り換えでは団信(団体信用生命保険)も新しい内容に変わります。
ここで起こる失敗が、金利を優先して団信の保障内容をあまり確認していなかったケースです。
例えば、
| 借り換え前 | 借り換え後 |
|---|---|
| がん保障付き団信 | 一般団信のみ |
| 三大疾病保障 | なし |
このように保障が薄くなってしまう場合もあります。
住宅ローンは金額が大きいので、万が一のときにローンがなくなる団信はとても重要です。
保障内容も含めて比較することが大切です。
借り換え後に収入減少があり返済が苦しくなったケース
最後は少しイレギュラーですが、借り換え後に収入が減ってしまったケースです。
例えば、
こういったことは将来起こる可能性があります。
借り換えのときに、
- 返済期間を短くした
- 毎月の返済額を増やした
- 変動金利にした
このような場合、収入が減ると一気に家計が厳しくなることがあります。
住宅ローン借り換えでは、
一番良いシナリオではなく、
少し悪いシナリオでも返済できるか
という視点で考えておくことがとても大切です。
借り換えは成功するとメリットも大きいですが、条件をよく考えずに行うと、思ったほど効果が出ないこともあります。
デメリットを抑えるための事前チェックポイント
金利差・残高・残年数から借り換え効果を試算する方法
住宅ローン借り換えで失敗しないために一番重要なのは、借り換え効果を事前に試算することです。
まずは簡単な目安として、次の3つを確認します。
- 金利差:0.5%以上あるか
- ローン残高:1,000万円以上あるか
- 残り返済期間:10年以上あるか
この3つがそろうと、借り換えメリットが出やすいと言われています。
さらに、簡易的な計算方法としては次の式があります。
借り換えメリットは、目安として「ローン残高 × 金利差 × 残り年数」で概算できます(実際は元利均等返済のため、この計算より少し少なくなることが多いです)。
実際の住宅ローンは元利均等返済などの条件で返済額や利息の減り方が変わるため、正確なメリットは金融機関のシミュレーションや返済予定表を使って確認する必要があります。
ここまで読んで、「自分の場合はいくらくらいメリットが出るんだろう?」と思った方も多いと思います。
僕もそうですが、自分で全部の銀行を調べて計算するのはかなり大変です。
借り換えメリットを確認する方法としては、
といった方法があります。
複数の金融機関をまとめて比較したい場合は、 モゲチェック
のような一括比較サービスを使うと、総返済額や毎月返済額の目安を確認しやすくなります。
諸費用を含めた総返済額シミュレーションのやり方
比較する項目は次の3つです。
| 比較項目 | 内容 |
|---|---|
| 借り換え前 | 今の総返済額 |
| 借り換え後 | 新しい総返済額 |
| 諸費用 | 手数料・登記費用など |
| 控除 | 住宅ローン控除 |
そして、次の計算で判断します。
借り換えメリット
=(借り換え前総返済額 − 借り換え後総返済額)− 諸費用 − 控除減少額
これがプラスになれば、借り換えメリットがあると判断できます。
最近は銀行のサイトでシミュレーションができるので、必ず複数の銀行でシミュレーションすることが大切です。
モゲチェック
を利用すれば、複数銀行の金利・諸費用・手数料を自動で比較でき、「どの銀行に借り換えると最も総返済額が安くなるか」をまとめて確認できて便利です。
複数金融機関の金利・諸費用・団信条件を比較する際の着眼点
金融機関を比較するときは、金利だけではなく次の項目をチェックします。
比較するときは、「総支払額」と「保障内容」のバランスで考えるのがポイントです。
借り換えを検討すべきタイミング・避けるべきタイミング
借り換えには向いているタイミングと、あまり向いていないタイミングがあります。
借り換えを検討しやすいタイミング
借り換えを慎重に検討した方がいいタイミング
借り換えはタイミングによってメリットが大きく変わります。
そのため、「金利が低いからすぐ借り換え」ではなく、
自分の残高・期間・控除・ライフプランを含めてタイミングを判断することが大切です。
借り換えを避けたほうがよい人の特徴
残高が少ない・残り期間が短い人
残高や残り返済期間によっては、借り換えメリットが出にくい人もいます(詳しくは前述)。
借り換えは基本的に、「残高が多い・期間が長い」人向けの仕組みと言えます。
収入が不安定・今後大きく減少する可能性が高い人
次に注意したいのが、収入が不安定な人や、今後収入が下がる可能性がある人です。
例えば次のようなケースです。
借り換えでは、
- 返済期間を短くする
- 返済額が増える
- 変動金利にする
こういった選択をすると、将来収入が減ったときに家計が厳しくなる可能性があります。
住宅ローンは長期間の返済になるので、今の収入ではなく「将来の収入」で考えることがとても大切です。
健康状態に不安があり団信に再加入できない恐れがある人
借り換えでは団信(団体信用生命保険)に入り直す必要があります。
そのため、
このような場合は、団信に加入できない可能性があります。
団信に加入できない場合、
- 借り換えができない
- ワイド団信で金利が上がる
などの可能性があります。
手続き負担に見合うほどのメリットが出にくい人
最後は少し感覚的な話ですが、手続きの手間に見合うメリットが出るかどうかも重要です。
借り換えは、
- 書類準備
- 銀行とのやり取り
- 審査
- 契約
- 登記
など、それなりに時間と手間がかかります。
そのため、
- 利息削減額:20万円
- 手続き:1〜2ヶ月
- 書類準備多数
この場合、人によっては「そこまでしてやらなくてもいいかな」と感じるかもしれません。
逆に、
- 利息削減額:150万円
- 毎月返済:1万円減る
このような場合は、手続きする価値は高いと感じる人が多いと思います。
借り換えは、
金額メリット
手続きの手間
将来の安心
このバランスで判断することが大切です。
借り換えを検討すべき人の条件と注意点
金利差・残高・残期間から見た「借り換え向き」条件
ここまでデメリットを中心に解説してきましたが、もちろん住宅ローン借り換えにはメリットが出やすい人もいます。
借り換えを検討する際は、前述した「金利差・残高・残り返済期間」の条件に加えて、控除や団信、ライフプランも含めて総合的に判断することが大切です。
固定から変動・変動から固定に切り替える判断基準
金利タイプ変更を伴う借り換えの場合は、「家計の安全性」も考慮して判断することが大切です。
判断基準の考え方としては、次のようなイメージです。
- 収入に余裕がある
- 繰上返済をしていく予定
- 返済期間が短い
- 金利上昇しても対応できる
- 総支払額を抑えたい
- 教育費がこれからかかる
- 収入が大きく増えない
- 定年までの完済計画を立てたい
- 返済額を固定したい
- 家計を安定させたい
金利タイプは「どちらが得か」だけでなく、どちらが安心して返せるかで考えることも大切です。
40代・50代・定年前後の借り換えで特に注意すべき点
40代・50代の借り換えでは、完済年齢がとても重要になります。
例えば、
| 年齢 | 残り30年ローン |
|---|---|
| 35歳 | 完済65歳 |
| 45歳 | 完済75歳 |
| 50歳 | 完済80歳 |
このように、借り換えで返済期間を延ばすと、定年後も返済が続く可能性があります。
40代・50代の借り換えでは、次のポイントを特に確認します。
この年代では、毎月の返済額より「いつ完済するか」の方が重要になることも多いです。
フラット35など長期固定への借り換えを検討する際のポイント
長期固定金利(フラット35など)への借り換えは、
- 将来の金利上昇が不安
- 返済額を固定したい
- 定年までの返済計画を確定させたい
このような人に検討されることが多いです。
長期固定の特徴は次の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 金利 | 変動より高い |
| 返済額 | ずっと同じ |
| 金利上昇 | 影響なし |
| 安定性 | 高い |
長期固定は総支払額だけで見ると変動より高くなることもありますが、家計の安定という意味ではメリットがあると言えます。
住宅ローンは金額が大きく返済期間も長いので、
「一番得な金利」よりも「無理なく返し続けられる条件」を選ぶことが大切です。
住宅ローン借り換えのデメリットを最小化する進め方
まず行うべき情報収集と家計・ライフプランの棚卸し
住宅ローン借り換えで失敗しないためには、いきなり銀行に申し込むのではなく、まず自分の状況を整理することがとても重要です。
最初に整理しておきたい項目は次の通りです。
住宅ローンは単体で考えるのではなく、家計全体とライフプランの中で考えることが大切です。
借り換えで毎月1万円下がっても、
- 教育費がこれから年間100万円かかる
- 10年後に収入が下がる
- 定年までに完済したい
こういった状況によって、最適な借り方は変わります。
無料相談・専門家を活用するメリットと限界
最近は住宅ローンの無料相談サービスや、銀行のローン相談窓口などもあります。
こういったサービスを使うメリットは、
といった点です。
ただし注意点もあって、相談サービスによっては
という場合もあります。
そのため、相談サービスを使う場合でも、
この2つはやっておくと安心です。
実際の手続きステップと失敗を防ぐチェックリスト
最後に、借り換えの基本的な流れを整理しておきます。
借り換えの流れ
- 情報収集・シミュレーション
- 金融機関比較
- 事前審査申込
- 本審査申込
- ローン契約
- 旧ローン完済
- 抵当権設定・抹消
- 借り換え完了
そして、失敗を防ぐためのチェックリストです。
借り換え前チェックリスト
このあたりを確認しておけば、大きな失敗はかなり防げると思います。
住宅ローン借り換えは金額が大きい分、慎重に判断することが大切ですが、
正しい手順で進めれば、家計改善につながる可能性もあるのが借り換えです。
住宅ローン借り換えに関するよくある質問(FAQ)
住宅ローン借り換えのデメリットは何ですか?
宅ローン借り換えの主なデメリットは次の通りです。
- 諸費用がかかる(30万〜80万円程度)
- 審査がある
- 手続きに時間と手間がかかる
- 団信に再加入が必要
- 住宅ローン控除に影響が出る場合がある
- 返済期間が延びると総支払額が増える
- 金利タイプ変更によるリスク
借り換えは金利だけで判断するのではなく、諸費用や控除を含めた総返済額で判断することが大切です。
住宅ローン借り換えはどんな人がやめたほうがいいですか?
一般的に、次のような人は借り換えメリットが出にくいと言われています。
- ローン残高が少ない(1,000万円未満)
- 残り返済期間が短い(10年未満)
- 住宅ローン控除の期間が多く残っている
- 転職したばかり
- 収入が不安定
- 健康状態に不安がある(団信審査)
- 数年以内に住み替え予定
このような場合は、借り換えよりも繰上返済や金利交渉の方が向いているケースもあります。
住宅ローン借り換えの諸費用はいくらくらいかかりますか?
借り換えの諸費用は、一般的に30万円〜80万円程度かかることが多いです。
主な内訳は次の通りです。
- 事務手数料
- 保証料
- 登記費用
- 司法書士報酬
- 印紙税
- 繰上返済手数料
借入額が大きい場合やネット銀行を利用する場合は、100万円近くになることもあります。
そのため、諸費用を含めて総返済額が減るかどうかを必ず確認することが重要です。
住宅ローン借り換えのベストなタイミングはいつですか?
借り換えを検討しやすいタイミングは次の通りです。
- 金利が下がったとき
- ローン残高が多いとき
- 返済期間が長く残っているとき
- 住宅ローン控除が終わるタイミング
- 団信の保障を見直したいとき
逆に、
- 残高が少ない
- 残り期間が短い
- 転職直後
- 健康状態に不安がある
このようなタイミングでは借り換えは慎重に検討した方がいいです。
住宅ローン借り換えの審査は厳しいですか?
借り換えでも新規借入と同じように審査があります。主に次の点が審査されます。
- 年収
- 勤続年数
- 返済負担率
- 他の借入
- 延滞履歴
- 健康状態(団信)
- 物件の担保評価
特に、
- 転職直後
- 自営業
- 他の借入が多い
- 延滞履歴がある
このような場合は審査が厳しくなることがあります。
まとめ|借り換えのデメリットを理解したうえで賢く判断するために
ここまでの内容をまとめると、住宅ローン借り換えを判断するときに重要なのは次のポイントです。
・金利差、残高、残り返済期間
・諸費用を含めた総返済額
・住宅ローン控除や団信への影響
・今後のライフプランとの相性
借り換えは全員に向いているわけではないため、これらを踏まえて、借り換え・繰上返済・条件変更のどれが自分に合うかを考えることが大切です。




